いままで独自ドメインなんて取得したことがない私ですが、突然独自のドメインが欲しくなり、衝動買い(?)をしてしまったので、その時のことを書き残しておきます。
1. どこでドメインを取得する?
ドメインというものは「レジストラ」、またはその「代理店 (リセラー)」から買うの一般的です。
レジストリとレジストラとは?|ドメイン取るならお名前.com
ドメインはいろいろな場所で買うことが可能ですが、日本だと「お名前.com」が有名ですね。しかし私は、日本の「お名前.com」ではなく、海外の「cloudflare」でドメインを購入しました。
私がcloudflare registrar (以下、cloudflare) を選定した理由は主に以下の3点です。
- 維持費用が安い
- whois 情報がデフォルトで非公開 (WHOIS redaction)
- ついでにCDNの機能を同時に利用することができる (Free Plan)
そのほかの特徴はこちらに書かれています。
1. 維持費用が安い
cloudflareはドメイン価格を卸値(原価)で提供しているのでざっくり言うと安いです。
ほかのレジストラやリセラーだと、1年目は激安->2年目以降は高い、というのが一般的なようですが、cloudflareは1年目も2年目もn年目も料金が一律な明朗会計です。(コスト増による値上げはするかもしれませんが…)
ドメイン登録・維持費用をもっと安く抑えたいなら、1年目は激安なレジストラで購入をして、2年目に差し掛かる前にcloudflareに移管をする…という手がありますが、私は面倒に感じたので最初からcloudflareで購入をしました。
2. whois 情報がデフォルトで非公開 (WHOIS redaction)
whois とはドメインの所有者を登録し、インターネットのユーザ誰もが参照できるサービスです。ドメインを取得した場合は原則としてドメインの所有者の組織名や個人名、連絡先情報 (住所、メアド、電話番号) etc… が、このwhoisに晒され掲載されます。
法人や自営業の方ならこのwhoisに情報が乗ったとしても問題ない (むしろ乗せないと会社の信用が下がるので乗せるべき) でしょうが、趣味で取得をする個人勢の方々は自分の個人情報がインターネットの海に流れるのは嫌でしょう。
cloudflareの場合は、個人情報がデフォルトで REDACTED FOR PRIVACY
と置き換えられて公開されます。(国と県までは表示されちゃうようですが…)one-noy.dev
のwhois情報; https://www.whois.com/whois/one-noy.dev
Domain Name: one-noy.dev
Registry Domain ID: E01CC3734-DEV
Registrar WHOIS Server: whois.cloudflare.com
Registrar URL: None
Updated Date: 2024-02-23T01:52:04Z
Creation Date: 2024-02-18T01:52:04Z
Registry Expiry Date: 2025-02-18T01:52:04Z
Registrar: CloudFlare, Inc.
Registrar IANA ID: 1910
Registrar Abuse Contact Email: email@cloudflare.com
Registrar Abuse Contact Phone: +1.4153197517
Domain Status: clientTransferProhibited https://icann.org/epp#clientTransferProhibited
Registry Registrant ID: REDACTED FOR PRIVACY
Registrant Name: REDACTED FOR PRIVACY
Registrant Organization: DATA REDACTED
Registrant Street: REDACTED FOR PRIVACY
Registrant City: REDACTED FOR PRIVACY
Registrant State/Province: Aichi
Registrant Postal Code: REDACTED FOR PRIVACY
Registrant Country: JP
Registrant Phone: REDACTED FOR PRIVACY
Registrant Fax: REDACTED FOR PRIVACY
Registrant Email: Please query the WHOIS server of the owning registrar identified in this output for information on how to contact the Registrant, Admin, or Tech contact of the queried domain name.
Registry Admin ID: REDACTED FOR PRIVACY
Admin Name: REDACTED FOR PRIVACY
Admin Organization: REDACTED FOR PRIVACY
Admin Street: REDACTED FOR PRIVACY
Admin City: REDACTED FOR PRIVACY
Admin State/Province: REDACTED FOR PRIVACY
Admin Postal Code: REDACTED FOR PRIVACY
Admin Country: REDACTED FOR PRIVACY
Admin Phone: REDACTED FOR PRIVACY
Admin Fax: REDACTED FOR PRIVACY
Admin Email: Please query the WHOIS server of the owning registrar identified in this output for information on how to contact the Registrant, Admin, or Tech contact of the queried domain name.
~snip~
ちなみに、第三者がドメインの所有者に連絡を取る場合はcloudflareが用意したwebformから連絡を取るようになっているようです。
私のドメインに対してモノ申したい場合はこちら: https://domaincontact.cloudflareregistrar.com/one-noy.dev
3. ついでにCDNの機能を同時に利用することができる (Free Plan)
cloudflareはCDN: Contents Delivery Networkサービスをメインに提供をしている会社です。レジストラのサービスはたぶん副業的な立ち位置でしょう。
CDNはインターネット上の各種コンテンツを高速かつ効率的に配信するための分散型ネットワークです。簡単に説明すると、いろんなコンテンツを世界中にあるサーバにキャッシュして、そのコンテンツにアクセスが来たらいい感じ (物理的に近いなど) のロケーションにあるサーバからコンテンツを配信するって感じですね。Origin serverやネットワークの負荷軽減に役立ちます。
アクセスがめちゃくちゃ大量に来るサイトなら効果は抜群ですが、ぶっちゃっけ個人サイトでは宝の持ち腐れです。でも以下の効能が個人的にはありがたやーと感じました。
- Reverse Proxy (Origin serverのIPアドレスの秘匿化)
- webサイトを公開する際にユーザから見えるIP Addressが、Origin ServerのIP Addressではなく、cloudflareのIP Addressになります。
- Origin serverのIP addressを秘匿することができるので、セキュリティ面でありがたい機能です。(特に自宅鯖を立てたとき)
- SSL Termination (SSL終端)
- webブラウザ <-> cloudflareのProxy Server間の通信を常時SSL化してくれます。web serverは80番ポートを開けて待ち受けるだけでいいので楽です。
- 特に
.dev
ドメインはTLDがHSTS Listに載っているので、最近のブラウザからアクセスする際はhttpsじゃないとアクセスできないので、この機能はありがたい。
- 特に
- でも、cloudflareのproxy serverからorigin server間は暗号化されないので、その点は注意です。個人的には、個人情報を扱うサービスじゃなければ別にいいと思っている派です…
- webブラウザ <-> cloudflareのProxy Server間の通信を常時SSL化してくれます。web serverは80番ポートを開けて待ち受けるだけでいいので楽です。
2. TLDは何にしよう
TLD:Top Level Domain とは .com
とか .co.jp
とかドメインの末尾の文字のことを指します。(TDL:東京ディズニーランドではないです。私自身、社内の資料によく書き間違えます)
cloudflareで提供されているTLDはここで確認できます。
https://www.cloudflare.com/tld-policies/
私は .dev
ドメインを選定しました。理由はフィーリングです。
まぁ、そんな感じで、個人利用ならフィーリング (あと値段) で選んじゃってもいい気がします。商用利用なら各TDLの特徴を鑑みて選定したほうがいい気がしますが…
前項でも書きましたが、 .dev
ドメインの場合、TLDがHSTS Listに載っているので、最近のブラウザからアクセスする際はhttpsじゃないとアクセスできないという注意点があります。(私はこれを知らずに少しハマりました)
ちなみに、価格は $10.18/year (日本円で1,500円くらい)でした。

年間1,500円でインターネット上での名前を買えるというのは安いものでしょう。
ぜひ皆さんもドメインを取ってみてはいかがでしょうか。